京都学生演劇祭2017閉幕いたしました。

今年も暑い夏が終了いたしました。ご来場いただき誠にありがとうございました!

京都学生演劇祭2017

場所:京都大学 吉田寮食堂(京都府京都市左京区吉田近衛町69)

日時:8月22日(火)~27日(日)

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ACCESS

京都市営バス「近衛通」下車徒歩3分

・地下鉄今出川駅から201系統

・地下鉄東山駅から206系統

・地下鉄四条駅から31・65系統

京阪電鉄「出町柳駅」下車徒歩20分

    「神宮丸太町駅」下車徒歩15分


京都学生演劇祭 審査員コメント

菱井喜美子様

この度は、「京都学生演劇祭」の審査員に加えて頂き、光栄なことだと喜んでいます。

私は50年、この京都の地で演劇に携わって来ましたが、そろそろ引退も囁かれる歳です のに、自分達のスタジオを使用してくれる数多くの若者の創造活動に触れることによって、 そのパワーを貰いながら 、今なお現役で「舞台俳優」を勤めています。

ところで、学生演劇祭の舞台は、毎年何本か観せてもらっていますが、古参の私達では 思いも及ばない、発想の斬新な作品に出会う事ができ、それらから大いに刺激を受けながら、多くのことを学んでいます。

そして「若い演劇人の中から新しい演劇は生まれて来るのだ」との思いを、新ためて確信 しています。

今年は参加される全作品を観せて頂く事になるのですが、世界へ向けて発信する若い世 代の演劇精神は、どんな舞台を創造して来るのだろうかと、 期待に胸を膨らませています。

菱井 喜美子

 プロフィール

1965年より、人間座の俳優として活動。下鴨にある人間座スタジオの管理・運営を行う。

人間座について

人間座は1957年7月、おもに京都大学の学生劇団出身者と、一部専門演劇人の有志参加を得て結成。これまでの主たる上演作品はチェーホフ、イプセン、モリエールなど、近代リアリズム演劇、ないしは西洋古典演劇などで、また一方では、日本の現実を掘り下げた「創作戯曲」を同時に上演。「霰の谷に」をはじめ「カルメンになりたい」など、座の生み出した10数本の創作戯曲が「田畑実戯曲集」として汐文社より出版されている。1999年5月には、創作の場、上演の場として「人間座スタジオ」を開設。演劇の発展に少しでも貢献したいと考え、スタジオを開放し、若手演劇人をはじめ、たくさんの方々に上演の場を提供している。


山口浩章様

2015年以来2度目の審査を務めます。山口浩章と申します。

 前回の事前コメントにも書きましたが、実は私自身学生劇団時代から、やっかみ込みで、あまり賞とか審査員とかを信じていません。

 丁度この事前コメントの依頼を受けたとき、私たちの団体「このしたやみ」は、ロシアツア―の最中で、上演作品の一つは10年前に、あるコンクールで上演して、けちょんけちょんに言われ、賞を貰えなかった作品でした。

 もちろん、10年の間に出演者や私も経験を積んで、初演時そのままの作品ではなくなっているとは思いますが、その作品に4回の公演で計1500人の観客が足を運び、上演後の拍手は鳴りやまず、出演者はロシアの観客にサインと写真をせがまれ、州の文化大臣から感謝状を貰い、国営テレビや地元メディアのインタビュアーに囲まれ、お芝居を見に来てくださった日本総領事と面会するなど、10年前に「ふざけんな!」とヤケ酒飲んでいた時にはとても想像できなかった状況になりました。

 要は観客や戯曲、自分自身や一緒に作品に関わってくれる人たちと向き合い続けることが、一度の審査結果などよりもよほど大切なのじゃないかと思うのです。

 審査員を引き受けておいて身も蓋もないようなコメントですが、皆さんが向き合うべき観客の一人として、あるいは、むかし学生演劇をやっていて、今も続けているおっさんの一人として、この演劇祭に参加できたらと思っています。

山口 浩章

プロフィール

 1973年生まれ。立命館大学在学中に山口吉右衛門の名で初舞台を踏む。卒業後劇団飛び道具旗揚げに参加。俳優、演出、脚本執筆などを行う。2005年より演出家としての活動を専門にし、2007年『このしたやみ』を結成。2009年より大阪大学大学院にて演劇学を専攻、2010年修士号を取得、2011年の利賀演劇人コンクールにて優秀賞を受賞、2013年よりロシア、サンクトペテルブルク国立舞台芸術アカデミーのマギーストラトゥーラの一期生として留学、2015年学位を取得し帰国。俳優の身体と劇の構造に深く関係する空間造形により、言葉に出来ない関係性や感覚を具体化する手法で、その作品は国内外で高く評価されている。

市川明

「いま」と「ここ」がスパークする空間へ!

研究者として生活していると、ともすれば狭い空間に閉じこもりがちだ。人と会うことも少なく、外の世界もなかなか見えてこない。そんな閉鎖された空間を打ち破ってくれるのが劇場であり、演劇祭だ。一生かけても出会わないような人たちや異次元の世界・時代を芝居というパノラマの中で見せてもらえるからだ。だから今回の京都学生演劇祭もわくわくする。京都の学生劇団が一堂に会して若い力をぶつけるのだから。どんな新しい作品や解釈が飛び出すのやら? 演劇の「いま」と「ここ」が空間でスパークするのを大いに楽しみたい。トイ!トイ!トイ!

市川 明

プロフィール

1948年生。大阪大学名誉教授。1988年から大阪外国語大学外国語学部に勤務、2007-2013年大阪大学文学研究科教授。

専門はドイツ文学・演劇。ブレヒト、ハイナー・ミュラーを中心にドイツ現代演劇を研究。近著にVerfremdungen(共著Rombach Verlag, 2013年)、『ワーグナーを旅する──革命と陶酔の彼方へ』(編著、松本工房、2013年)など。翻訳に『デュレンマット戯曲集 第2巻、第3巻』(鳥影社、2013年、2015年)など。関西の演劇に新風を吹き込もうと、多くのドイツ演劇を翻訳し、ドラマトゥルクとしてサポートしている。ドイツ語圏演劇の個人訳「市川明コレクション全20巻」は現在4巻まで刊行されている